全国環境 オーバーロード

 

なくらというハンドルネームでVGをやっています。CSメインでプレイしてます。

分不相応にも、全国プレイヤー、チームウマゴンの党首や、YYTブロガー、チームゆきやメンバーなど多くの有名プレイヤーから構成されている「なくらきっず」というチームの党首をしています。

詳しい自己紹介記事は需要があれば、別記事にて書くのでここでは割愛。

 

前回のVGBCF全国大会に引き続き、今回のWGP全国大会にてチームメンバーである ウル、つっきーのデッキ制作に携わることができた為、ブログという形にて解説しようと思い開設に至ったのが経緯です。

注意

・ 当記事は全国大会前に選手にプラン及び調整の復習の意味も込めて書いたものであり、当日選手が使用したデッキと細部が異なる可能性があります。

・ 8000文字程度の文量となっている為暇な時に分割とかで読むのをおすすめします。

・調整記録となってしまう部分もあり、多少読み辛い部分もあると思いますがご理解ください。

・PCにて書き上げた為、スマホでは見辛いかもしれません。

選択理由と構築の構想

全国大会という場において優勝を狙おうと思ったら一度の敗北も許されません。

その為デッキ選択の時点から全勝できる(どのクランに対しても勝つプランを用意する事のできる)ポテンシャルを持つデッキは現環境ではかげろうしかないと考えました。

現環境はあまりにも多くのデッキが存在する為、あらゆるデッキが1つ以上は不利対面が存在します。しかし、かげろうだけが不利対面にも唯一いわゆる突っ張purgeのプレイにより5割近くまで勝率を戻すことが可能です。

相手の有効ヒールに関わらず、purgeスキルで1点バーンで相手にガードを強要させ続け、5枚ドライブ、焼きによりあらゆる手段でアドバンテージを獲得する事でロングゲームにも強くデッキパワーとして頭一つ抜けている性能です。

この条件を満たしているデッキは他には考えられませんでした。

一敗ラインから決勝トーナメントに上がる事を考えない。全勝優勝だけを狙う事を目標に構築開始。

主な変更点

従来のかげろうから変化を考えた主な理由としては2つ

1つ目はかげろうの初回超越が既存の構築だとあまり強くない事

2つ目は現環境のかげろうが突っぱpurgeのプレイが有効である対面が増えたという事

1つ目の理由かげろうに与えられている初回超越の選択であるエキセンドグレイブを普通に使うにはあまりにも弱く必然的にpurgeに超越する機会が多くなります。

その為従来のかげろうは先超越よりも後超越の方が強いデッキでした。

練習段階から先乗りGGからの初回GB3達成プランの方が勝率が高かったので、考えなくてはいけない事はどう後乗り初回超越で勝率を上げる事となりました。

この理由から相手より後にG3ライドからの初回超越を強くする事が勝率を上げる事と結びつきました。

2つ目の理由が究極超越環境になかったネオネクの台頭があります。

ネオネク側のインヴェルノ超越から完全ガード(リルガ)を半無限状態にされた場合、従来のかげろうでは3パン(Vスタしても4パン)する事しか出来ないため突破がほぼ不可能になってしまう為パンチ数を増やす必要がありました。

この2つの大きな理由から突っ張ぱpurgeを強くする構築が環境に対してのかげろうの方向性に最も近い物だと思いプランを練っていくになりました。その結果、攻撃は最大の防御みたいな構築になっていきました。

 

構築

・G3 9

ドラゴニック・オーバーロード “The Destiny” 4

ドラゴニック・オーバーロード “The X” 3

ドラゴニック・オーバーロード・ジ・エンド 2

 

The Destinyについての説明は省略

G3の枚数は9枚で固定です。これ以下の枚数はあり得ないと思っています。

G2のグロウヒーター、エヴォリュートが名称を求めるので、アシストするようなことがあってはならない事、サーチ、1点バーン、山札に戻して1ドローが流動的な1つのシステムとなっているこのデッキで名称の枚数を削る事はデッキとしての安定感を下げることにつながりデッキパワーを下げます。

入れれば入れる程強いと思いますが、グレードのバランスが崩壊しては元も子もない為9枚がベストな枚数だと判断しました。

 

レギオンを選んだ理由はロングゲームになり得る対面において、単純に完全ガードやトリガーを山札に戻したい場面が多かったからです。このことは山札の回復手段にもつながり、LOを防ぐことも可能になります。

また、Xはレギオン時に次のXもサーチできる為ドラクマをチラつかせることもでき、

究極超越も残る勝ち筋として機能するカードはレギオンしかないため個人的にはケアの範囲が最も高いレギオンが残りのG3の枠では最善であると判断しました。

 

G2 11

グロウヒーター・ドラゴン 4

バーニングホーン・エヴォリュート 4

竜騎士 ネハーレン 3

 

ネハーレン、エヴォリュートの枚数は未だ議論されていますが自分はエヴォリュートを4採用。

先述した通りこの構築は強く突っ張purgeをすることを意識しています。

必然的にpurgeに乗る機会が多い為、名称に超越しないとパワーが上がらないグローヒーター、エヴォリュート裏目も少なくなっていて、かつ早い段階から点数を入れていくためVスタンドのターン以外ではネハーレンよりも高いパワー殴れる事、GB前から相手のカードを焼けるのでプレイの方針とも噛み合っています。

決定打はスタンドトリガーがデッキに入ったことにより、ミラーでRVRの順で殴る際に相手が最初のRのアタックにディナイアルを合わせてきた際にネハーレンだとそのタイミングでパワーが上がっていないため殴りずらく、スタンドトリガーが裏目になってしまうのが嫌だったため、パワーが最初から上がっている為、裏目も少なく殴れるエヴォリュートを4枚採用しました。

 

G1 13

 

ドゥームブリンガー・ハイフレイム 4

リザードジェネラル コンロー4

ラーヴァフロウ・ドラゴン1

プロテクトオーブ・ドラゴン4

 

システムカードであるコンロー、ハイフレイムを4ずつ投入

究極超越環境初期はカオスがまだ環境に存在していたこともありハイフレイムに超越コストとしての役割を望み辛かった為ハイフレイム3、ラーヴァフロウ2の形をとっていましたがzooのクランの強化に伴い激減し、相対的に自陣に干渉してくるクランも減った為4、1に戻しました。

ハンドにコンロー、ハイフレイムがそろっている場合はFVコンロー⇨G1コンロー回収コンロー2枚コール⇨オーバーロード2枚サーチ2枚ドロップ⇨ハイフレイムコール⇨テキスト2枚戻して1ドローのWコンローハイフレイムはやり得なので揃っていたら狙ってプレイしていいです。

このデッキのG1はシステムカードとしての役割だけでなくコール後に裏目なく盤面から消すことができるのも強みであります。

その為GB達成前はG2から優先して並べていくのではなく基本的に前列にコンロー、後列にハイフレイムで14ラインのように設置していきます。焼き効果を使用するエヴォリュートや9kと比べて場持ちのいいグロウヒーター以外のカードは当たり前のように超越後にプレイしていきたいためG1から優先的にプレイしていくことを心掛けます。

 

FV コンロー

 

このサーチ、スぺコの手段をほぼ持たないかげろうにおいて、システムカード、完全ガード、ヒールトリガーをサーチできる唯一のカードです。

このカードへの依存度がとても高く、ミラーにおいて先行側のグロウヒーターライドで手札のオーバーロードを見せずパワーを5000マイナスする事により相手の点数を0で止め、先3destinyのライド時テキストで焼き、相手にFVのコンローのテキストを打たせずに一方的にテンポをとって相手の初回超越時にGGを打ちズィーゲンブルクで点数を巻き返しアドバンテージゲームでかつプランが存在していました。

しかし、このデッキは突っ張purgeメインに据えてるので、早い段階で点を詰める方針と真逆のこのプレイは取らずに先に点数を詰め、先にpurgeのドライブ増加、ヒール、完全ガードを先に相手に切らせていくプランを取ります。

トリガー 星8 醒4 治4 16

 

ファイヤーチェイス・ドラゴン4

ブルーレイ・ドラコキッド4

インスパイアエール・ドラゴン4

ドラゴンダンサー ターラ4

 

このデッキの他の構築とは一番異なる点がトリガーだとおもいます。

ネオネクの台頭でインスパイアエールの採用は余儀無くされました。これに伴いトリガーを調整。

かげろうのインスパイアエールの有無については議論されていた内容ですが、そこでは星を減らしインスパイアエールをいれるかどうかというものでした。以前は、インスパイアエールは強いが、星は抜けないという結論でしたが、現在の構築は星を減らさずにドローを抜くというというものです。

 かげろうというサーチもスペコも基本的にはない札の増えないデッキでドローを抜くのは正気ではないというのは固定概念としてあります。僕もそう思っていました。しかし、突っ張purgeをメインプランとしたこのデッキにおいてのドローは合理的ではありません。

一時的にドローで一時的にアドバンテージを取ることよりも、早い段階からpurgeのGB3の5ドライブでアドバンテージを獲得する事を目指しています。

初回キルを目指すにしてもGB3 purgeを強く打つにしてもドライブトリガーは星、スタンドの方が強い。完全ガードのコストに悩む場面が来ると思いますが、意識してプレイする事により解決すると思います。

根絶者相手のみガトリングクローを抜いた裏目が発生しますが、メガコロニーの台頭と共に根絶者が向かい風であり使用者が増加しないだろうと言う点と、そもそもがG3ライド時の焼きやディナイアルにより根絶者に対して不利が付いていない為一時的に耐え、ドライブの星スタンドで押し切る事が出来るのでガトリングクローが無くても最低限の勝率は保てます。

星が一種類パワー4000のファイヤーチェイスなのですが4000の裏目より、根絶対面時にVがデリートされボーナスが使えずズィーゲンでも焼ききれないことや、ネオネク、サヴァスの2面後列抵抗に干渉した試合が発生した事を優先して仕方なく採用。

インスパイアエールは焼きのない相手には序盤から設置していきます。G1の説明でも書いた様に設置したカードが裏目なく消える為投げ得。

G2ターンのVのグローヒーター裏設置が理想で後はハイフレイムの前に置いて最悪殴られてもよし、残ったらハイフレイムを超越コストに消して後ろに下げG2のパワーを上げて無駄なく山に返す。メガコロニー等みたいにオーバーウェルムで投げ過ぎた相手を咎めて来る相手にかなり有効。ミラーだけは超越後に役目を終えたG1コンロー等をパンプして殴りたい為考えて場に出す。

 

以上の理由から星8 醒4 治4の構築になりました。合わない場合は星6 醒3 引3でもいいと思いますが一貫性が無い上、論理的ではない為オススメはしません。

 

 Gゾーン 16

 

天皇竜 ドラゴニック・オーバーロード The Purge  3

天皇竜 ドラゴニック・オーバーロード The Ace 2

炎熱機竜 ズィーゲンブルク 3

エアーエレメント シブリーズ 1

獄炎ゼロスドラゴン ドラクマ 1

炎翼剛獣 ディナイアル・グリフォン3

天皇竜 ディフィートフレア・ドラゴン1

神龍騎士 アブドサラーム1

天皇竜 アドバンスガード・ドラゴン1

 

出回っているレシピから特に目新しく変更されている所はないので特に説明する事もないと思います。エクセンドグレイブ不採用の理由は先述した通り。

強いて言うなら一時期アブドサラームを2枚採用し、ディフィートフレアを抜いていたのですがネオネクの台頭と共に入れざる負えなくなりました。

ディフィートフレアはかげろうのシステム的に噛み合わない上にケアされ安く個人的な評価はとても低く、本来ならミラーにて完全ガードとして機能するアブドサラームを2枚積みたいです。

ネオネクとの対面は相手の初回超越の時点でドロップにオーバーロードを2枚構える事を意識する事。

リエータ超越からイーネスを増やされパターンにもヴェルヘミーナや、プリマベーラで殺しに来た時にも抵抗問わず対応できるカードはディフィートフレアしかありません。

ズィーゲンブルク3枚の理由はペルソナテキスト使用後も2度目に乗る試合が発生する為。

初回CB4 Aceにライドするような試合もなく、特にAce3枚目を求める事も無かったのでズィーゲンブルク3枚目を優先でいいと思います。

 

当日想定していた対面

 

 全国大会という参加者の数が限定された特殊な大会において、大型大会と異なり考えなくてはいけないデッキの数はそう多くありません。

その為、最大母数が想定されるかげろうのミラーマッチを重く捉え、次に流行りであるネオネク、メガコロニー、根絶者、ジェネシス、オラクル(バトルシスター)へのプランを考えました。

 

ミラーマッチ

 当日最も多く発生するであろうと見込んでいたマッチアップ。このマッチアップに対して理解を高く持てずに優勝はないと考えました。

かげろうのミラーマッチは札の強さが顕著にでてしまいます。完全ガード、ヒールトリガーを毎ターン要求される為、持ってる持ってないが特に影響してしまう。これは相手も同じ条件なので求められる事は、先に多くの枚数相手に完全ガード、ヒールトリガーを要求する事です。

ここをトリガー配分で差をつけるプランを取りました。早く点を詰める事を何より優先しているので星は減らせません。ドロートリガーの変わりに採用されているインスパイアエールについてミラーは大きな役割を果たしてくれます。

かげろうミラーは毎ターン自陣を二面以上干渉されてしまう為、無闇にリアガードを並べていく事はできません。その為求められるプレイは超越後に単騎で相手のVに届くアタッカーを展開していくというものです。

これだけではG2、やG3の枚数で差がついてしまうのですがインスパイアエールはそのテキストにて役割を果たし、相手のターンに焼かれるのを待つG1達を相手のVに単騎で届くアタッカーへと変換してくれます。

これにより安定してアタッカー供給することができるので裏目なく3パンを毎ターン繰り返し、一貫して完全、ヒールを先に切らせる事を意識しました。

 

ネオネクター

 Gゾーンの説明でも多少書きましたが、抵抗が多く、ディナイアルで簡単に対処できない高パワーでの4〜5パンや、完全ガードを半無限状態にされてしまうので対策無しではかなり厳しい対面だと思います。意識すべきは、序盤の点を食らい過ぎず、突っ張purgeを狙う事。

序盤点を貰いすぎると初回プリマベーラでいきなり殺されてしまうので序盤は意識して守り、ガツガツ殴って札を切らせていきましょう。

この対面も攻撃は最大の防御になってくると思います。

初回purgeで殺し損ねても、ズィーゲンブルクとスタンドトリガーが有効な対面な為、次の勝ち筋を意識したプレイを取っていきます。

ディフィートフレアわ、常に構えて置かなくてはならない為、使用前は意識してオーバーロードをドロップに残し、ハイフレイムを温存しましょう。盤面にハイフレイムがあったとしてもオーバーロードをコストに超越したり、G1コンローでオーバーロードを回収、そのままドロップ等のプレイを意識的に行います。

 

メガコロニー

有利よりの対面

序盤から後々盤面から消せるインスパイアエール、コンロー、ハイフレイムを設置してガツガツ殴り、相手の初回オーバーウェルムの前に盤面のカードが左右のRに一枚ずつになる用にテキストを使用していきます。

相手の盤面を毎ターン焼き切る事、ソウルが切れない用にする事を意識してプレイ。(切れたらバルカンラフェルトが処理できない為。)

ゾーアは常にケアが求められる為、完全ガードを温存 余裕のあるターンはレギオンも視野にいれます。

 

 根絶者

相手の先行時はギウンの連パン及び、ガトリングクローを抜いた事でダメドロー及びFVに干渉することができなくなり以前より厳しいものとなります。元々自分が後手の場合、厳しかったのである程度は割り切り。先行の場合は、コンローからヒール回収でギウンをケアし、destinyでFVを焼ける為、他のデッキと比べて楽だと思います。完全、ヒールを複数求められる対面なのでロングゲームにならないよう点を詰めVスタ等で殺しにいく事を意識します。

 

ジェネシス

ワイズマンターロループへの耐性を持つので有利ですが、慢心できないマッチアップです。

この対面はジェネシスへのある程度理解が求められます。

気をつけなくてはいけない事は

・二面ワイズマン二回

・点数を受け過ぎた事によるイシュタルからの蓮パン

 初回二面ワイズマンループについては割り切り。二面ワイズマンをディナイアル×2枚で処理した後の二面ワイズマンはディナイアルの枚数的に処理する事ができません。

気をつける事はロングゲームにしない事、相手のドロップゾーンに存在するループパーツ(ターロ、ゲルギャ、ワイズマン)の枚数を把握し、殴るのを途中でやめる事でケアできるなら(イーリスでソウルに入れられない、ローリエで山札にワイズマンを返させない)殴るのをやめる事が重要です。ここを気をつけるだけで物理的にループが不可能な状況に追い込む事ができます。

イシュタルについても同様で、序盤点数を貰い過ぎないようにする事と、相手の盤面のカードを焼き切り、殴る事で相手に札を使わせていく事が重要です。カモミール採用型のイシュタル

の連パンについては理解度が顕著にでます。

 基本的にイシュタルターンはメインフェイズ中手札のカード以外から盤面を築くことはできません。イシュタルを強く使う為には、ゲルギャ等でパワーを上げたリアガードや、ワイズマンにディナイアルを撃たせ、バトルフェイズ中にイシュタルのテキストのソウルブラストで吐いたカモミール及びストライドボーナスでリアガードを再度展開することが求められます。

しかし、フェンリルストライドボーナスはターン中最初のソウルブラストのタイミングでしか発動する事ができない為、黒狼等のスキルをメインで使う事ができず、ハンドにあるカードしか展開できません。その為、この対面においても先に相手の札を削っていく事が求められます。この対面でも攻撃は最大の防御の意識です。

 

オラクルシンクタンク(バトルシスター)

既存の構築から変更を求められた要因の一つ。

完全ガードをコンスタントに回収できないこのデッキにおいてイチキシマを止め続ける事は不可能です。勝つための条件としてはイチキシマ前に殺すか、信託が達成できない所まで殴る必要があります。完全ガードをダムジットに変えることで多少なりとも勝ちやすくなるのか試してみましたが根本的な面が解決されておらず、有力なアプローチも他に見当たらないので方針を変えずに殴りきる事を意識。この対面も攻撃は最大の防御になってくるのでトリガー変更点が有効となってきます。

 

 

ここまで何度も攻撃は最大の防御と言う言葉が出てきましたが、現環境においてかげろうは耐久よりも殴る早いゲームを目指す対面がとても多く、その為トリガー配分から攻撃に寄せてある構築が論理的です。

 

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かコメントにてよろしくお願いします。